いまこうしてイラストレーターなんぞをやらせてもらってますが、イラストを生業とし始めたのは他の方と比べたらかなり遅い。

27歳の頃、アナログ印刷製版の会社に勤めていた。
SEなどの職を経て、全然無関係なその仕事に入っていた。
現在は無くなっている業種で、版下と呼ばれるものから印刷用のフィルムを作成する職人仕事です。

その会社にはデザイン部門もあって、ある時そこのデザイナーと話す機会があった。
自分がなんとなくイラストレーターをやりたい的な事を話すと激怒しだした。
「いくつだと思ってるんだよ!もう27だろ?遅いよ!イラストレーター目指す人は18〜9から競争してるんだよ!遅いよ!」と。
まあ、その頃自分はロクな絵も描いてなかった事もあってそう言われたのだけど、なんだか「??」だった。

製版の仕事も滅茶苦茶面白くて本気でイラストを目指そうという気持ちも強かったわけでもないのと、年齢は関係ないだろ?とも思ってたので「何言うとんねん?」だったのだ😂

で、イラストの世界に入ったのは40近かった。
全くなにも業界に繋がりもなく始めて、いまこうして続けていられるのを振り返ると、よく自分がやらせてもらってるなあと感謝の気持ちなのだった。

その会社にいたのは2年ちょっとで、製版の腕を身につけて独立して、練馬の印刷会社の専属職人となった。
製版の中でも単価の高い種類の方面で、加えてバブル期😆

さて、先ほどのデザイナーさんは、自分が会社を辞めるときにとても心配してくれていた。
「どこへ行くの?どうするの?」という感じで。
社内では年一回文化祭的にテーマを決めて作品を出品して賞を決める。
自分は新しい社の封筒デザインで銀賞をもらい、社内行事のポスターなんかでも似顔絵やいろいろ描いたので、何か認めてくれていたのかも。
また会って話をしてみたいという気もする。

製版という仕事は都合5年やったけど、今まで一番自分に合っていた仕事だった。
一流だったという自負もある。
やめたあとに急速にDTPというモノに変わっていって消滅した職種なのです、
その5年に無数の優れた印刷デザインを見てきたことが、今のイラストという仕事に最高に役立っている。