記憶の掘り起こし方 (2017.3.26)
先日、なかなか寝付けないでいた夜中、ふと昔のアルバイトをしていたときのことを思いだした。
大学4年になる春休みに、羽田空港で貨物の積み卸しのバイトを1ヶ月ちょっとやっていた。
夕方4時から始まって翌朝の8時までの勤務。
その間23時から5時までは全員仮眠室で寝ていて良い。
そしてその日は出勤せずに翌日の4時に入るという繰り返しなのであった。
その時にたまたま一緒だった一人に東大生がいた。
活発で社交的な男で、音楽の趣味が全く一緒だったことで意気投合していた。
二人ともVangelisの大ファンだったのである^^
またその夏頃に東北へ一人旅をしたとき、郡山の駅で偶然彼に遭遇した。
10メートルほど離れたところから「おぉ!伊藤!」と呼んできた。
お互いそれ以上の時間が無かったからだったか、そこで手を振り合っただけだった。
あるいは記憶が変更されていて、実は何か話したような気もする。
(記憶というのは常に脚色され続けている)
寝付けない夜にその男の名前は何だったっけ?と思ってしまったのである。
名前を呼んでいた記憶はあるから名前は知っているのだ。
でもいくら思い出そうとしても思い出せない。
気になってしまってますます寝付けない。
そのうちに強迫観念に陥りそうになった。(イメージで書いているので、医学用語としての正しさはおいといて)
気になるなら明日になって何かで調べれば分かるとか、今でもつきあいのある知人に聞けばわかるという事では無いのだった。
その時に一緒だった友達はおらず、思い出さなければ永遠に突き止める方法はない。
そんな事を思って「うわぁ・・」となりかけた^^;;
別に忘れてしまっても何にも支障は無いのだけど、思い出さないのが気持ち悪くて、しかも寝付けずに頭が暇なのでなんだかどうしようも無い不安感に襲われそうになったり。
その夜は心を落ち着かせ「そのうちに思い出すに違いない」と思って寝た。
顔や会話はハッキリ覚えていて、名前を記憶しているという確信もある。
思い出しそうで思い出せない、その名前の周囲を記憶がなでている感じで。
脳の中に記憶としては残っているという確信があるので、気長に思い出そうとすれば出てくるだろうと、翌日から時々思い出していた。
変わった名前では無く、でもありふれている名前でも無かった。
佐藤、鈴木、田中、、とかではない。
そんな事を時々思い返して数日後の昨晩、布団に入るときに「あ!」と名前が浮かんだ。
「ミツヤ」だ!
名前で呼んでいただけで字は聞いた覚えが無いので、三ツ矢なのか三津屋、三谷なのかは知らない。
バイトで顔を合わせたのは多分5回くらいに過ぎないと思うけど、名前が記憶に残っている確信はあって、ただずっと掘り起こすことが無かったので回路が詰まっていて出てこないという感じはしていた。
ここ数日、なんだか思い出せないときの記憶の呼び出し方を実践している感じだった^^
スカイツリー (2017.3.28)
駅へ向かう母子の会話。
「ねえねえ、スカイツリーに行ったらなにすんの?」
「上から下見るのよ」(≧∀≦)
外部記憶? (2017.4.2)
自分のホームページ(かっこよく言えば公式サイト^^)では、800を超えるエッセイもどきや、絵で悩む人向けのアドバイスみたいなモノもたくさん書いている。
ちょっと一部読み返していて「おや?」と思った。
かなり昔の出来事でも映像で鮮やかに覚えていることが多く、エッセイではその時の会話なんかを書いたモノも多い。
そのひとつを読んでみて、今はそこまでクリアに覚えてないモノがいくつかあった。
書いたとき(せいぜい15年くらい前まで)はハッキリ覚えて書いているのである。
同じ頃の事で今でもハッキリ覚えているモノもたくさんあり、その違いを考えてみたら、文章に残した事柄で記憶が薄れているモノが多かった。
記録としてアウトプットしたので、脳に残さなくても良いと判断されたかのように。
寝ている時に見る「夢」には、日常の記憶の整理という役割もある。
確かに新しい仕事や出来事があると、その夜にそれに関連した夢を見ることが多かった。
同じように自分の外部に記憶をはき出すと忘れると言う事があるのかなぁ。