【長文注意!】

3日間に渡る、東京ビッグサイトでの「第6回クリエイターEXPO」が終了しました。
(写真は、最終日に国際展示場駅へと向かう帰り道)
ご来場いただきました皆様、ありがとうございました。
本当にひょんな事からこのイベントの情報を入手して、思いつきから参加した第一回目から今回の6回目まで、あっという間の6年間でした。
来年は会場の確保の問題から4月の開催となりまして、その申込みも既にしました。
6回出展してみての考察的投稿です。

クリエイターEXPOは当初、メインである国際ブックフェアの併設という形で始まったイベントでした。
前回からブックフェアとは別日程での開催になり、今は広く業界で認知されるイベントとなったようです。
イラスト、デザイン、アート、絵本、ライター、フォトグラファー、書道等々の作家が参加し、一般的なイベントと異なり、仕事に繋がる出会いを求める作家と、作家を探しに来るクライアント様を繋ぐイベントです。

自分はイラストレーターという仕事を始めるのは遅かったので、年齢の割にはそのキャリアが長いわけではありません。
その中でも強く感じるのは、やはり仕事で一番大事なのは「良い“人とのつながり”」だと言う事。
もちろん仕事に限らずですが。
そのつながりも、来場者とはもちろん、同じ出展者同士でも、数え切れない良い仲間が出来たという思いです。

1~2回目は自分もみんなも、まだ手探りの出展という感じがありました。
回数を重ねて経験を積んだり情報を交換することで、イベント全体のクオリティも上がってきたことを感じます。
自分は最初の1~2回目は「仕事に直結する成果」という実感はあまりありませんでした。
良く言われるコストパフォーマンス的な部分です。
出展料は決して気軽に出せる金額では無いので。

それでも当初に知り合った仲間や来場された方々と、今でも良いつながりを持たせていただいている方が大勢おります。
それは今では大きな財産とも言えます。
毎回必ず自分のブースへやって来てくれる方も多く、お互いにその場での再会を楽しみにしてたりします。
また、まだ正社員ではなかった時にたまたま目に留めてブースで話を聞いていただき、翌年には正社員となって再会。
今年はその方が先輩となって新人を連れてブースへ来てくれました。
最初にお会いしたときにはまだ正社員で無かったことを覚えていて、再会したときに社員となったことをこちらがわかっていたので感激もしていただいたようでした^^。
まだ一度もその会社とは仕事が成立したことはありませんが、人としての信頼関係を築いている年月を感じます。
そのような方や、まだ仕事は頂いていなくても毎年の再会で友人のようになった方、どの方も是非そのうちに「ご一緒にお仕事を」と言っていただいており、それはただの外交辞令ではない言葉であるというのは強くわかります。

イベント自体は、もちろん主催社も膨大な集客をしますが、出展者自身もお客さんに招待状を出します。
当初は、なんでもう知っているお客さんに、わざわざビッグサイトに出向いてもらう様に案内を出すんだと思ったものです。
自分にとってよりも主催社に利のある集客になってるんじゃ無いかと。(多くの出展者も同じように感じていましたし、自分も悪く言ってたりしました(≧∇≦))
でも、普段メール連絡が主だったり、何度か仕事をしていても、まだリアルでお会いしたことの無い方と顔を合わせることが出来る場になり、お客様にとっても他の多くの作家を知る場にもなる。
そして、その方が来られなくても社内の別の方が来てくれたり、一緒に連れてきてくれたりして、新たなつながりにもなっていきました。

以下、決して主催社の肩を持とうとして書いているのでは無く、客観的に考えたことを書いています。

出展者にとっては主催社に対する不満は多いので、出展料の高さやいろいろな運営について良く思わないものです。
でも、主催社もビジネスとしてイベントをやっていて、それによって収益を上げることが必要なのは当然である事に思い当たると、自分も見方が変わってきます。
奇特な主催社が、利益はなくても出展者に有用なイベントを提供いたしましょうという事では無いので。

思惑はどうあれ、主催社としてはEXPOが良い形で認知されて存続することは重要で、そのためには出展者にとって参加する事が良い結果に繋がり、来場されるお客さんにとってもわざわざ出向くに値するイベントで無ければならない。
そのための必死の努力はしているはず。
出展料で儲けることしか考えていなかったらすぐにイベントは下降線になり、業界的な信用もなくなり主催社は自分の首を絞めるだけになるはずなので。
そういう観点に立つと、出展する自分もどのように利用して出展するのが良いかという目線が出来てきます。
それで、高額な経費をかけても出展する価値はあると判断して、自分は出展を続けているという事です。
それに加えて、出展していることが楽しいという点も非常に大きい。

ダテに6回も出展はしていないので、毎回試行錯誤して良い出展となるように考えます。
ここ数年以上は、人のつながりの点でもコスパの点でも良い成果となっていますが、それはその試行錯誤に加えて、前述の主催社のビジネスとしてのイベントという目線を理解するという点も大きかったと思い当たります。
何度かホールが変更になったり、梅雨の時期で天候の不安があったり等、今回はダメなんじゃ無いか、次回はダメなんじゃ無いかと出展者は不安になります。
かなりな出費を伴うのでその不安は当然です。
地方からの出展者は、さらに旅費宿泊費も大きくのしかかりますので。

でも主催者側はイベントを失敗するわけにはいかないのだから、そういうハンデが頭に無いはずは無く、当然その対策は考えているはず。
今回のホールは今までで最も入口から半端なく遠いので、お客さんが激減するのでは無いか、と落胆する出展者も多かったです。
でも自分は心配していなかったのは、お客さんはテーマパークに遊びに来るのでは無く、仕事として作家を探しに来るのだから、少々入口から遠いからと言って「行くのやめた」なんてわけはない。
実際に「行きますね」とメールをくれたなじみの編集さんに「今回は遠いですよ~」と返信したら「ご心配なく!EXPOは行ったら行ったで新しい発見などもあるので、行く方としてもかなりメリットがあるんです。」と言ってました。

そんなこんなで、出展する自分は自分がどのように告知して、どのようにブースでアピールするかを考えていれば良く、出展会場や運営に関してはネガティブに考える必要は無いと思って挑むようになって、良い成果に結びつくようになったと感じています。
台風、公共交通がストップしてお客さんが大量に来ない等の突発的な事態が最悪ですが、それはもう心配してもどうしようもないし^^;;;
同じようにネガティブに考えている事でも、そこは思い悩む必要は無いという事は多いと思われ。

もちろん、EXPOのようなイベントはどの作家にとっても相性の良いはずは無く、そのようなイベントでは無い方が良いつながりを作れる人だっているでしょう。
本人の性格や創作活動内容によっても違ってくるでしょうし。

#クリエイターEXPO